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4. Fedora の変更点 - デスクトップユーザー向け

4.1. 生産性

4.1.1. autojump

autojump は異なるファイルシステム間を cd よりも簡単に移動するコマンドラインツールです。Fedora 16 には autojump のバージョン 15 が収録されています。このプロジェクトの Wiki は https://github.com/joelthelion/autojump/wiki からご参照ください。

4.1.2. autokey

autokey は、Linux 向けのデスクトップ作業の自動化ユーティリティーで、入力した短縮形とホットキーに反応して、ほとんどどんな作業でも自動化することができます。初心者にとって使いやすい機能を満載した GUI に加え、 Python 言語の柔軟性とパワーを十分に活用できるスクリプトインタフェースを提供します。
利用機会としては、自動の「テキスト拡張」や「ホットストリング」の割り当てなどで同じフレーズをなんども入力する手間を省くことができます。
このツールは、lifehacker (生産性のブログ)でもとりあげられています。
プロジェクトのホームページは、 http://code.google.com/p/autokey/ です。

4.1.3. calcurse

calcurse は、テキストベースのカレンダーとスケジュールアプリケーションです。バージョン 2.9.0 には以下の新機能が搭載されています。
  • 「29/05/2010」と表記するのは長いため、「29/5/10」などの短い日付形式を使用できます。 また、 現在選択されている年と月の 23 日を示すのに「23」を使用したり、 現在選択されている年の 3 月 1 日 (または日付形式によっては 1 月 3 日) を示すのに「3/1」を使用したりすることが可能です。
  • 「逆向きの単語削除」行編集機能が搭載されます。
  • 編集の後、空白の注記を自動的に削除します。
  • ドキュメントおよびマニュアルページは、 維持がより簡単な AsciiDoc フォーマットになるため、 HTML、 PDF、 PostScript、 EPUB、 DocBook などの多くの形式に変換が可能になります。
  • ドキュメントおよびマニュアルページには、 新しいウエブサイトやメーリングリストへのリンクの他、 Transifex の使い方なども記載されています。
詳しくは http://calcurse.org/ をご参照ください。

4.1.4. cuneiform

cuneiform はオープンソースの OCR システムで Fedora 16 から収録されました。詳細については https://launchpad.net/cuneiform-linux をご参照ください。

4.1.5. ease

ease が Fedora 16 から新しく収録されました。ease は GNOME ベースのシンプルなプレゼンテーションシステムです。詳しくは http://www.ease-project.org/ をご参照ください。

4.1.6. oo2gd

oo2gd は Google Docs への出力を LibreOffice に追加するプラグインです。このプロジェクトのウェブサイトは http://code.google.com/p/ooo2gd/ をご参照ください。

4.1.7. pal

pal はコマンドラインのカレンダープログラムです。gcal と似ています。しかし、多くの機能を持っています。詳しくは http://palcal.sourceforge.net/ をご参照ください。

4.1.8. routino

Fedora 16 のパッケージとして routino が新しく追加されました。 routino が OpenStreetMap データを使い、道を案内を行います。追加の情報はオンラインデモンストレーションに含まれています。 http://www.routino.org/ をご覧ください。

4.1.9. writetype

writetype は若い学生がレポートを書くのを支援するプログラムです。技術を成功の機会に変えられるように、特に学校のために設計されています。 http://writetype.bernsteinforpresident.com/

4.2. ネットワーキング

4.2.1. ckermit

ckermit が Fedora 16 で新しくなりました。\n従来の Kermit ファイル転送プログラムが改良されて新しくなりました。 Kermit プロトコルは、ほぼすべてのアーキテクチャー上に提供されます。能力の低いプラットフォームを扱う際にもファイル転送のメカニズムが利用できます。プロジェクトのウェブサイトは http://www.columbia.edu/kermit/ck90.html です。

4.2.2. hotot

hotot は軽量型マイクロブログクライアントです。KDE と GNOME の両方のネイティブな通知をサポートします。 このプロジェクトのウェブサイトは http://hotot.org/ です。

4.2.3. ike

ike はフリーの IPsec VPN クライアントです。オープンソースの IPSEC VPN サーバー、いくつかの 商用 IPsec VPN サーバーと通信ができます。Fedora 16 にはバージョン 2.1.7 が習得されています。http://www.shrew.net/

4.2.4. qodem

qodem は DOS 時代の Qmodem のオープンソース実装であり、シリアル通信を行うことができます。今回モデムの情報を更新しました。 http://qodem.sourceforge.net/.

4.3. 国際化

4.3.1. IBus

ibusは現在Xキーボード配列と、インプットメソッドの切り替えに対応しています。Xキーボード配列はibus コンテキストメニューにインプットメソッドを追加することができます。これは、キーボード配列と入力メソッドを、ibusユーザーに同レベルで提供されます。
iBus の切り替えのショートカットはデフォルトでは Control+Space です。IBus で前回利用した入力メソッドのオンとオフの状態を切り替えます。新しい動作は MacOS と ChromiumOS での入力メソッドの切り替えの動作に似ています。以前の Control+Space の動作に戻したい場合には ibus-setup の設定オプションで切り替えることができます。しかし、これは将来削除されるかもしれません。新しいデフォルトの動作に関するフィードバックについては歓迎します。
特定の国に固有のその他のトリガーショートカットの割り当ては、それぞれの入力メソッドのエンジン側の設定に移されました。現在、Control+Space のショートカットのみがデフォルトで定義されています。たとえば、唯一、韓国語のエンジンのみが使う Hangul キーや、日本語のエンジンのみが使う全角/半角キーなど。
ibus-gnome3 は gnome-shell の拡張で、通常の GTK のバージョンの代わりに、入力メソッドの候補ウィンドウや、gnome-shell のインジケーターアイコンとメニューを提供します。インジケーターには現在の入力メソッドを象徴するテキストの記号かキーボード配列がアイコンで使われます。キーボード配列は国別コード (たとえば、'us'、'fr'、'de'など) そして、入力メソッドではネイティブな文字 ('中'、'あ' など) が表示されます。ibus-gnome3 は ibus のサブパッケージとして提供され、Fedora 16 では Technology Preview です。Fedora 17 に合わせてアップストリームの GNOME Shell 拡張に統合化できることを目指しています。ibus-gnome3 は gnome-tweak-tool の中の GNOME Shell 拡張から有効化して使うことができます。詳しくは Features/GnomeInputIntegration をご参照ください。
iBus は、すべての GTK、QT および X11 アプリケーションのための統一された方法で X の Compose キー (libX11 XIM によって提供される) のいくつかをサポートしています。現在、US International モードと、デスクトップの言語がブラジルポルトガル語語の場合の Cedilla モードで提供されています。
ibus エンジンは XKB オプションを定義できるようになりました。たとえば、ユーザーが ibus-m17n により提供されるインド語エンジンを有効にするとき、Alt_R (右 Alt) が自動的に AltGr (オルタネートグラフィックキー) にマッピングされます。ユーザーが ibus-anthy に切り戻すと、再びマッピングが解除されます。
eekboard オンスクリーンキーボードは IBus、およびデスクトップアクセシビリティ経由で有効化できます。 タブレット PC 向けセットアップ方法 を参照してください。
ibus-gucharmap は Unicode インプットメソッドを提供する新しいインプットメソッドエンジンです。これは、その場でのキャラクターマップ表示、Unicode 名に基づいた文字検索、およびさまざまなキーボードショートカットを用いた簡単なナビゲーションをサポートします。
タミル語のサポートが Indic Typing Booster 予測型テキストインプットメソッドに追加されました。また、Tamil-99 および Inscript レイアウトをサポートします。

4.3.2. フォント

Fedora に ナスタアリーク体のフォントが含まれます。ペルソ・アラビア語を記述する際に使用される主な書体の1つです。そして、ペルシャ文字の伝統的な主流スタイルです。
ウルドゥー語のアラビア文字サポートは、次の新しいフォントパッケージを追加することにより向上されます: nafees-naskh-fonts, nafees-nastaleeq-fonts, nafees-tehreer-naskh-fonts, nafees-riqa-fonts, および nafees-pakistani-naskh-fonts。
WQY Microhei font は今デフォルトで中国語に対して使用されます。より多くのフォントサポートを必要とする中国語のユーザーは yum groupinstall の 'simplified-chinese-support' または 'traditional-chinese-support' によりそれらをインストールできます。

4.4. マルチメディア

4.4.1. gnome-paint

gnome-paint はシンプルで簡単に使える GNOME のペイントアプリケーションです。Fedora 16 にバージョン 0.4.0 が収録されました。プロジェクトのウェブサイトは https://launchpad.net/gnome-paint をご参照ください。

4.4.2. blender

blender は 2.5 に更新されました。新しいリリースは数多くの新しい機能、特に強化された GUI を提供します。現在では 3D モデリングデータを他のアプリケーションと交換するための openCOLLADA もサポートされます。

4.5. エンターテインメント

4.5.1. 新しいゲーム

Fedora 16 では、いくつもの新しいゲームがリポジトリに追加されました。
  • Naev は、2次元のトレーディングと戦闘ゲームで、速いペースの戦闘、たくさんの船、数々の装備、そして、広大な銀河の探索が特徴です。
  • Golly は、Conway's Game of Life や他のセルオートマトンを探索するための、オープンソースでクロスプラットフォームのアプリケーションです。
  • Puzzle-Master は、使いやすくて楽しい常習性のあるジグソーパズルゲームです。
  • Sudoku Savant は数独パズルを解答および生成するシンプルな GUI アプリケーションです。これは手動解答、鉛筆マークおよびセル色付けをサポートします。

4.5.2. ゲームのアップデート

  • Teeworlds、レトロなマルチプレーヤー型シューティングはバージョン 0.6 にアップデートされました。改良点には、調整されたニンジャのパワーアップ、フレンドリスト、アップグレードされた傍観モードおよび改良されたグラフィックが含まれます。
  • Plee the Bear は、新しいミニゲームシステムと新しいキャラクターとともに、バージョン 0.5.1 へとアップグレードしました。
  • The Mana World は、クライアントの大きな改善とともに、バージョン 0.5.2 へとメジャーアップグレードをしました。
  • Battle Tanks はバージョン 0.98 にアップデートされました。主要なエンジンのアップデート、内部ネットワークのキュー管理により向上したマルチプレーヤー体験およびいくつかのパフォーマンス向上を含みます。